麻生津地区には、4世紀初期から5世紀初期ごろまでに築造された古墳群がいろいろありました。前方後円墳、円形墳、方形墳といった様々な古墳があったようです。

鼓山古墳は、4世紀末古墳時代、真木町(福井ハイツ)あたりにあり、全長48メートルある前方後円墳だったそうです。鉄剣や鏃(やじり:矢の先の突き刺さる部分)、甕棺(かめかん:乳幼児を埋葬した壺)などが副葬品として出土しました。福井ハイツの西側には、今でも記念碑があります。

安保山古墳群は、県立足羽高校の新設に伴い、昭和50年に4ヶ月ほどかけて発掘調査が行われたところです。黒龍神社背後の尾根上に前方後円墳2基と円墳1基、報恩寺背後の尾根上に前方後円墳1基と円墳1基があったそうです。眼下に浅水側の堆積した肥沃な沖積地を一望でき、福井平野、武生盆地の一部も望むことのできる景勝地でした。

他にも三尾野古墳群など、数々の古墳群がありました。麻生津は、遠い昔、地域(ちいき)を支配していた豪族(ごうぞく)たちが活躍していたところだったのです。

出展:麻生津風土記(H3年)ふるさとおこし麻生津地区実行委員会